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    <title>小話少々</title>
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    <description>腐向です。　閲覧注意！
銀新・新八受け</description>
    <dc:language>ja</dc:language>
    <dc:date>2012-01-03T21:56:14+09:00</dc:date>
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    <title>宣戦布告</title>
    <description>坂田と姉上





「ちょっと前までは&amp;amp;hellip;&amp;amp;hellip;」

志村邸の居間で、電源を付けたばかりの冷えた炬燵に足を突っ込みながら、向かいに銀時と同じように炬燵が暖まるのを待っている志村妙に、というよりもまるで自分自身に言い聞かせるようくぐもった声で呟いた。

聞か...</description>
    <content:encoded><![CDATA[坂田と姉上<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
「ちょっと前までは&hellip;&hellip;」<br />
<br />
志村邸の居間で、電源を付けたばかりの冷えた炬燵に足を突っ込みながら、向かいに銀時と同じように炬燵が暖まるのを待っている志村妙に、というよりもまるで自分自身に言い聞かせるようくぐもった声で呟いた。<br />
<br />
聞かせるでもなく発せられた声はそれでもまぎれもなく自分に向けられた言葉なのだろうと感じた妙は銀時に耳を傾ける。<br />
<br />
「判りやすい奴だと思ってたよ。嬉しけりゃ笑うし、ムカつきゃ怒るし、悲しけりゃ泣く。」<br />
<br />
妙の目を見るでもなく、声を大きくするでもなく相変わらずもごもごと独り言のように続いた言葉はひどく不明瞭だが、妙の耳にはよく届いた。彼女が最愛の弟に関する話題を聞き逃すはずがないのだ。<br />
それを判っていてこの男はわざとぼそぼそと喋る。<br />
<br />
耳を澄ませば自分たちに出す茶を用意するために台所で立ち働く弟の息遣いが聞こえるような気がする。<br />
そんな静寂の中でさえ意識を集中しなければ聞き逃してしまいそうな声で話す男の顔を、いっそのこと殴ってしまいたかった。いくら拒んでも妙の前に顔を出すことを止めない、あの黒い隊服に身を纏った大柄なゴリラのように、原型を留めぬほどに顔面をぼこぼこにしてやりたい。弟がこの男を判別できないほどに。<br />
<br />
（&hellip;&hellip;いえ、ゴリラにしては小柄なほうかしら&hellip;&hellip;。）<br />
<br />
思い浮かべた近藤の形容を訂正して、観念して向かいに座る男に問いかける。<br />
<br />
「あら、新ちゃんは嬉しければ笑うし、腹が立てば怒るし、悲しければ涙を流す、そんな素直な良い子よ。」<br />
<br />
何でもないように微笑みながら返答する妙の瞳はそれでも笑っていない。<br />
<br />
ちらりと妙の様子を伺った銀時の瞳は澱んでいて、妙はいつの日か弟が語った言葉を思い出す。<br />
<br />
（いつもは死んだ魚のような目、なんて言われてますし、実際僕もそう思います。<br />
&hellip;&hellip;でもねェ）<br />
<br />
あの後弟は何て言ってたんだっけ&hellip;&hellip;。<br />
<br />
記憶を遡ろうとする頭を遮るように、再び銀時が口を開いた。<br />
<br />
「確かに、あいつは嬉しけりゃ笑うし、ムカつきゃ笑う、悲しけりゃ泣くんだようなぁ&hellip;&hellip;。<br />
でもよぉ&hellip;&hellip;。」<br />
<br />
今度はしっかりと妙を見据えて銀時はのたまう。それがやたらに癪に障った。<br />
<br />
この男が、弟の何を知っているというのだ。弟が生まれたその日から、一番近くにいたのはこの私だ。<br />
姉であるこの私なのだ。それはこれからもきっと、変わらない。誰にも変えられるはずがない。<br />
それほどまでに私たちは、どうしようもないほど家族なのだ。<br />
こんな降って沸いて出てきたような男に弟のことが判ってたまるか。<br />
<br />
続く銀時の言葉を妙は聞きたくなかった。彼の語る弟の姿なんて知りたくなかった。<br />
先刻思い出そうとした弟の、この男を語る姿さえ、記憶から抹消したかった。<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
「姉上、銀さん、お茶が入りましたよ。」<br />
それまでの静寂を破るような能天気にも聞こえる声に場の空気がたわんだ。<br />
声の主の手には湯気を上げる湯飲みが三つ乗った盆。<br />
<br />
「今日は冷えますね～」<br />
<br />
台所に立った序に流しにあった食器でも洗ったのだろうか、少年の両手は真っ赤で、炬燵に入るとすぐさまそ布団の中に両手を潜り込ませてかじかんだ手の感覚を取り戻そうと擦り合わせる。<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
いつの間にか、炬燵は暖まっていた。<br />
<br />
<br />
]]></content:encoded>
    <dc:subject>雰囲気</dc:subject>
    <dc:date>2012-01-03T21:56:13+09:00</dc:date>
    <dc:creator>juun</dc:creator>
    <dc:publisher>NINJA BLOG</dc:publisher>
    <dc:rights>juun</dc:rights>
  </item>
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    <title>とれろ・かもみろ新八編</title>
    <description>





 『とれろ・かもみろ』
の新八サイドです。





お昼過ぎの万事屋は静かだ。
昼食を食べ終えた神楽ちゃんは定春と遊びに行ったし、銀さんはソファで転寝。
遠くから聞こえるかぶき町の喧騒と、銀さんの微かな寝息は音として、というよりも静寂として僕の耳に入る。...</description>
    <content:encoded><![CDATA[<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<a target="_blank" href="http://uun.side-story.net/Entry/62/"> 『とれろ・かもみろ』</a><br />
の新八サイドです。<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
お昼過ぎの万事屋は静かだ。<br />
昼食を食べ終えた神楽ちゃんは定春と遊びに行ったし、銀さんはソファで転寝。<br />
遠くから聞こえるかぶき町の喧騒と、銀さんの微かな寝息は音として、というよりも静寂として僕の耳に入る。<br />
万事屋への依頼もなくて、差し当たり金銭面以外での心配事もなくて、ひたすらに穏やかな午後だ。平和だ、と思う。<br />
出来ることならば僕も銀さんの隣で惰眠を貪り、のどかな平穏を満喫したい。<br />
<br />
でも僕にはまだやることが残っていた。<br />
食後の後片付け、万事屋の清掃、洗濯物を取り込んで、畳んで&hellip;&hellip;まるで家政夫だ。<br />
銀さんや神楽ちゃんは「雑用係」なんて言うし、自分でも不本意ながらそう感じる。<br />
万事屋の家事は別に僕の仕事というわけではない。強要されているわけでもない。<br />
それでも既に習慣のようになってしまった雑用を終えなければ、何だか腰が落ち着かないのだ。<br />
横になって昼寝をしようとしても、流し台の食器が、部屋の隅の埃が、ベランダの洗濯物が気になって、眠気はいつまで経っても訪れない。<br />
<br />
結局僕はいつものように食器を洗い、和室の掃除をする。<br />
居間は銀さんが眠っているから後にしよう。あの安穏とした寝顔が目に入ると掃除に集中できない。<br />
心地よさ気な空気がじわじわ伝わってきて僕の中で蔓延する。するとたまらなく楽しくなってしまってはしゃぎ回りたいような、にやにやしながらずっと銀さんの寝顔を眺めて居たいような浮かれた気分になってしまうから。<br />
つまるところ銀さんの寛いでいる姿を横目に家事をこなすところからが、僕の穏やかな午後なんだろう。<br />
彼の表情は、直接、僕の心に働きかける。<br />
<br />
「ごろごろしてないで働け天パ。」<br />
少し悔しくなって、聞こえはしないだろうけどつい悪態をついてしまった。<br />
<br />
きっとこの人は無理矢理たたき起こされて家事の手伝いを所望されたら、ぶつぶつ文句を零しながらもなんだかんだで手伝ってくれる。<br />
僕が洗った食器の水気を拭って食器棚に戻してくれるだろうし、手が届かない箪笥の上の埃も掃ってくれるだろう。取り込んだ洗濯物を一緒に畳んでくれるかもしれない。<br />
三日に一回くらいは。<br />
<br />
<br />
「あ、すんません。綿埃かと思ったら銀さんの髪の毛でした。白くてふわふわしてるから間違えちゃいました。」<br />
「人のコンプレックス抉んのがそんなに楽しいかこのやろー。お前だってどうせ何十年もしたら全部真っ白になるか抜け落ちるかどっちかなんだよ。」<br />
「僕たち年とらないらしいですよ。銀さんの髪はずっとふわふわのままですよ、良かったですね。」<br />
「&hellip;&hellip;例え年をとっても俺の頑固な毛根は死に絶えねー。」<br />
<br />
<br />
他愛ないやり取りのテンポのまま、一人でするよりも幾分早く一日の家事を終える。<br />
でも掃除機のプラグを掃除機本体に収納するボタンを押すのは僕の仕事だ。<br />
きゅるきゅると掃除機本体に吸い込まれていくプラグを二人で眺めるのは、きっと楽しい。<br />
<br />
それでも僕は目覚める気配のない銀さんにほっとしながら、彼の午睡を守るためにそっと毛布をかけた。<br />
まだ起きてもらっては困るのだ。もう少しだけ深く、眠っていて欲しい。<br />
あからさまに気を遣うのは恥ずかしいから、あくまでさりげなく、足音を忍ばせる。<br />
漏れる鼻歌もできるだけ音量を抑えた。これがなかなか難しい。<br />
<br />
<br />
粗方の家事が終わるとやっと僕は銀さんを起こしにかかる。この頃には彼の眠りは熟睡に片足をかけた中途半端な、でも一番心地よい塩梅になっているだろう。その時間を一瞬だけ邪魔してしまうことに微塵も罪悪感は湧かない。<br />
だって僕はこの瞬間のためだけに黙々と家事をこなしているのだから。<br />
<br />
「もぉ！だらだらしてないでちょっとは手伝ってくださいよっ！」<br />
<br />
大声で文句を並べ立てても銀さんの意識はまだ朦朧としたまま。<br />
今日もタイミングはばっちりだった。<br />
<br />
「あんたの家なのにいつも僕が片付けてるじゃないですか。」<br />
心地よい眠りの余韻に浸っているのだろう。<br />
この世の甘味をすべて食べつくしたような表情を浮かべた銀さんが、僕に手を伸ばしてくる。<br />
彼のこんな顔はこの瞬間しか見ることができない。本当に幸せそうな顔をするのだ、この人は。<br />
僕はお通ちゃんのライブに出かける時だって、こんな表情作り出せない。<br />
<br />
自分がこの人にとって一番上等な存在になれたような錯覚を起こす。<br />
銀さんの満ち足りた表情を築いた原因の一端を僕が担えているとしたら&hellip;&hellip;。<br />
―すごく、嬉しい。<br />
<br />
<br />
一度おぼろげに覚醒した銀さんは、再び睡魔に捕らわれる前に両腕にぎゅっと力を込めて僕を拘束する。<br />
目の前にある銀さんの胸に顔を埋めて、肺一杯に空気を吸い込むとやけに甘ったるい匂いがして、包まれた瞬間に眠気が兆してくるのを感じた。<br />
<br />
僕は忙しい。今日の夕食の当番は神楽ちゃんだけど、大部分は僕が手伝うことになるんだろうし、確か冷蔵庫は殆ど空っぽだったから買出しに行かなければならない。<br />
<br />
だから目が覚めたら、今度こそ銀さんに手伝いを頼むのだ。<br />
スーパーまで原付きを出してもらって、一緒に食材を吟味する。買い物籠にいつの間にか潜んでるお菓子はどうしようか。財布にはどれくらいお金が入ってたっけ&hellip;&hellip;。今月は水道代払わなきゃいけないから節約しときたいな。夕食の献立は何にしよう。商店街の道すがらにある梅の木はもう満開かなぁ&hellip;&hellip;。<br />
<br />
<br />
四散していく思考を纏めるのを諦めて、僕らは短い午睡を堪能した。<br />
<br />
<br />
<br />
<hr />
<br />
<br />
この歌が頭から離れない。<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />]]></content:encoded>
    <dc:subject>銀新</dc:subject>
    <dc:date>2011-02-26T11:45:08+09:00</dc:date>
    <dc:creator>juun</dc:creator>
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    <dc:rights>juun</dc:rights>
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    <title>画像アップロードテスト</title>
    <description>
画像をアップしてみたかったんです。
&amp;amp;hellip;&amp;amp;hellip;これで良いのでしょうか。
「別に見たくはないけど見えねーよ。何だよこれ。」
という方がいらっしゃいましたらお手数ですがメールフォームへご一報くだされば助かります。
何か編集画面では真っ黒になってるんですが。


...</description>
    <content:encoded><![CDATA[<a href="//uun.side-story.net/File/110222.png" target="_blank"><img border="0" align="left" src="//uun.side-story.net/Img/1298368372/" alt="銀新" /></a><br />
画像をアップしてみたかったんです。<br />
&hellip;&hellip;これで良いのでしょうか。<br />
「別に見たくはないけど見えねーよ。何だよこれ。」<br />
という方がいらっしゃいましたらお手数ですがメールフォームへご一報くだされば助かります。<br />
何か編集画面では真っ黒になってるんですが。<br />
<br />
<br />
<br />
&hellip;&hellip;やっぱり何か黒いのですが。<br />
<br />
解決しました。透明度の問題だったっぽいです。<br />
今度は周りの黒い枠みたいなのが気になってきました。<br />
<br />
<br />
<br />
とりあえずだいえーに自転車忘れてきたのでこれから取りに行って来ます。<br />]]></content:encoded>
    <dc:subject>未選択</dc:subject>
    <dc:date>2011-02-22T19:16:22+09:00</dc:date>
    <dc:creator>juun</dc:creator>
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    <dc:rights>juun</dc:rights>
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    <link>http://uun.side-story.net/%E9%8A%80%E6%96%B0/%E3%81%A8%E3%82%8C%E3%82%8D%E3%83%BB%E3%81%8B%E3%82%82%E3%81%BF%E3%82%8D</link>
    <title>とれろ・かもみろ</title>
    <description>



「もぉ！だらだらしてないでちょっとは手伝ってくださいよっ！」
右手に箒を持ち、左手は腰にあてて新八が怒ったような声で不満を浴びせてきた。どうやら掃除が終わったようだ。

「あんたの家なのにいつも僕が片付けてるじゃないですか。」
新八はぶつぶつと小言を漏らす。そのタイミングはい...</description>
    <content:encoded><![CDATA[<br />
<br />
<br />
<br />
「もぉ！だらだらしてないでちょっとは手伝ってくださいよっ！」<br />
右手に箒を持ち、左手は腰にあてて新八が怒ったような声で不満を浴びせてきた。どうやら掃除が終わったようだ。<br />
<br />
「あんたの家なのにいつも僕が片付けてるじゃないですか。」<br />
新八はぶつぶつと小言を漏らす。そのタイミングはいつもずれている。<br />
毎度、粗方の家事が済んでから文句を言うのだ。<br />
<br />
掃除を始める前、もしくは掃除中に手伝えと言われたら俺は新八が掃除機をかけやすいように炬燵をどかしたり、テレビ裏の絡まったコンセントを解いて纏めたり、箪笥の上の埃を掃ったりするはずだ。<br />
面倒くさくて毎日は無理だろうけど。<br />
<br />
「高いところ無理して手ぇ伸ばすなー。どうせ届かないだろ、高身長ナイスガイ銀さんにまかせときなさいそういう所は。」<br />
「いい気になってられんのも今のうちですよ、銀さん。僕だってあと二・三年も経てばあんたなんかすぐ追い越しちゃいますからね。」<br />
「残念でしたー。俺たち年なんてとらねーだろ。お前はずっと新八のまんまなんですー。」<br />
「&hellip;&hellip;例え年をとっても新八のまんまなんスけど。」<br />
<br />
それでもあいつとくだらない掛け合いをしながら部屋を片付けるのはきっと楽しい。<br />
<br />
<br />
だから俺は、新八が家事をしている間ずっとあいつの目に留まるように狸寝入りを決め込んでいる。<br />
すると新八はちらりと俺を一瞥して、小声で「ごろごろしてないで働け天パ」と漏らす。一度だけしか言わない。<br />
<br />
もう少し大声で呼びかけてくれないだろうか。小声でも、何度か繰り返して言ってくれないだろうか。<br />
そうじゃないと俺は今まで寝たふりをしていたことが露見するのがなんだか気恥ずかしくて、素直に起き上がることが出来ない。<br />
起き出すための新八の次の言葉を待っていると、「&hellip;&hellip;まったく、しょうがないなぁ。」なんてやっぱりしのび声で言いながら横になっている俺のためにふわりと毛布をかけてくれるのだ。<br />
目は瞑っているからその姿を見ることは出来ないが、柔らかに微笑んでいるんだろう。その表情が見たくて薄目を開けようとして、やっぱり断念する。<br />
がたごとと控えめに聞こえる物音と更に控えめに聞こえる下手糞な旋律を追いかけて、閉じた瞼の奥で今新八が何をしているか、どこにいるのか想像しながら貪る狸寝入りは心地良すぎるからだ。<br />
時折感じる視線はやけに暖かい気がして、もっとずっと俺のこと見ててくれないかなとか無茶な願いを真剣に祈る。<br />
叶える為の画策は未だ思いつかない。<br />
<br />
<br />
それに、新八も本心では俺が目覚めることを望んでいない。<br />
どんなに俺が寝汚なくても、あいつが本気で俺を起こしにかかったら三秒で飛び起きる自信がある。容赦をなくした新八の恐ろしさは志村家の血筋なのだろう。彼の姉である妙の、菩薩のような笑顔が頭を過ぎった。<br />
小声で、一度しか言わない小言。<br />
微かな物音は極力抑えられたもので、俺が眠り込んでいるのを邪魔しないように気遣っているようだ。ここで起きたら男じゃない。<br />
<br />
<br />
空寝がとろりとしたまどろみに変わり、やがて熟睡に移行する瞬間を見計らったように新八はやっと大声で文句を並べ立て始める。瞼を開くと大抵は目の前で、使い終わった掃除用具か既に畳まれた洗濯物を手に持った新八が居て咎めるような態を装っている。眼鏡のレンズ越しの瞳は穏やかで、本当は怒っていないのがバレバレだ。<br />
<br />
朦朧とした意識のまま俺は至高の寝具を手に入れたような気持ちになって新八に手を伸ばした。<br />
<br />
新八は忙しい。この後夕食の支度をしなければならないし、そのためには買出しにも行く必要があるだろう。<br />
それでも大人しく俺の腕に収まるこいつはきっとこの瞬間のために黙々と家事をこなしているんだろうな、なんて思い上がってもいいんだろうか。<br />
<br />
加速する睡魔に身を委ねながら、新八を俺の中に沁みこませるように両腕に力を込めた。<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
新八サイド <a target="_blank" href="http://uun.side-story.net/Entry/64/">『とれろ・かもみろ新八編』</a> <br />
<br />]]></content:encoded>
    <dc:subject>銀新</dc:subject>
    <dc:date>2011-02-20T18:35:21+09:00</dc:date>
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    <title>二人と一匹のこどもと少しだけ大人のこども一人</title>
    <description>


遠くから聞こえる子供の歓声に銀時は目を覚ました。
枕もとの目覚まし時計で時間を確認する。
―７時半。起床には早い時間だ。

毛布を顔の下半分が隠れるまで引き上げて身震いをする。今日はやけに寒い。
息を吐き出すと、隙間から白い気体となって空気中に溶けていった。
隣に並んだ布団に...</description>
    <content:encoded><![CDATA[<br />
<br />
<br />
遠くから聞こえる子供の歓声に銀時は目を覚ました。<br />
枕もとの目覚まし時計で時間を確認する。<br />
―７時半。起床には早い時間だ。<br />
<br />
毛布を顔の下半分が隠れるまで引き上げて身震いをする。今日はやけに寒い。<br />
息を吐き出すと、隙間から白い気体となって空気中に溶けていった。<br />
隣に並んだ布団に視線を向けるとそこは既にもぬけの殻。几帳面な少年にしては珍しく、畳まれていなかった。敷布団の上に掛け布団が、起き出した時のままの妙な形に盛り上がっている。<br />
新八はもう起き出しているらしい。この寒い中ご苦労なことだ。<br />
<br />
昨夜降り出した雪が積もるでもしたのか、窓から漏れる朝日がいつもより眩しく感じた。<br />
外の様子を確認しようと思ったが、布団から這い出る気力は湧かない。空気を吸うだけで鼻の頭が痺れるほど、部屋の中は冷え切っている。<br />
<br />
銀時を眠りから覚ました歓声に耳を傾ける。<br />
近所の子供たちだろうか。<br />
―朝っぱらから騒がしい、近所迷惑考えろ。<br />
悪態を吐くのは自分の性分のようなもので反射的に舌打ちが零れたが、胸中に不思議と不快感はない。<br />
寧ろ、響く高い声はしっくりと耳に馴染み、穏やかに寝起きのぼんやりとした頭に木霊した。<br />
<br />
注意深く耳を澄ませて、会話の切れ端から外の様子を探る。<br />
<br />
「あ～冷たっ！見てよこれ手が真っ赤！！」<br />
「カキ氷作れるネ！シロップ残ってたカ？」<br />
<br />
やはり外は雪が積もっていたらしい。<br />
積もったとはいってもここは大江戸。北国ではないのだ。精々二・三センチ程度のものだろう。それでも充分珍しいことだが、雪遊びには物足りない量。<br />
そんなものでこれだけ浮かれ騒げるのだから、子供というのはお手軽だ。<br />
<br />
「食べちゃダメだよ！真っ白に見えても意外と汚いものなんだから」<br />
「解ってるヨ。私はそこまで意地汚い女じゃないネ！定春、めっ！食べちゃだめアルよ～！」<br />
<br />
&hellip;&hellip;どうやら、表で騒いでいるのは新八と神楽、定春らしい。煩いはずのガキの声が不愉快に感じない理由を悟った。道理で耳に馴染むはずだ。自分は四六時中あの声に囲まれて過ごしているのだから。<br />
この寒い中、よくもまぁあんなにはしゃげるものだ。普段は子供扱いしたら不満げな顔をするくせに、しっかりと子供を満喫している二人の様子に無意識ににやついた。<br />
実年齢より大分大人びた態度の二人。<br />
時折見せるようになった年相応の無邪気な表情はたまらなく銀時を幸福にする。<br />
滅多に他人に甘えない、甘えることの出来なかった彼らが心底安らいだような笑顔を見せると、どうかすると泣きそうにさえなるのだ。<br />
<br />
新八が眠っていた空っぽの布団を眺める。<br />
<br />
飛び起きて、窓の外を真っ先に見極める。<br />
布団を畳む時間すら惜しんで押入れに眠る神楽を起こす。<br />
寝ぼけ眼の神楽を玄関に立たせて、勢いよく扉を開ける。<br />
真っ白に染まった町並みを、どうだと言わんばかりの得意気な顔で見せ付けるために。<br />
目の前に急に広がった真っ白な世界に、瞬時に眠気の吹き飛んだ神楽は新八の手を引いて、定春を連れて外に飛び出す。<br />
<br />
そこまで想像して銀時は、胸騒ぎを覚えた。<br />
<br />
布団を畳む余裕すらなかった新八。<br />
寝起きの神楽。<br />
一夜にして姿を変えた町並みに寒さを忘れて浮かれる子供たち。<br />
<br />
じりじりと湧き上がる焦燥に耐えかねて銀時は跳ね起きた。<br />
瞬間、皮膚にまとわりつく冷たい空気に躊躇うことなく掛け布団の上にある半纏を羽織り、そのまま玄関へ向かう。<br />
冷気が板敷きの床から足の裏を伝い全身に広がる。吸い込んだ空気が体を内側から冷やす。<br />
今日は馬鹿みたいに寒い。外は、もっと冷えるはずだ。<br />
<br />
<br />
予感的中。心配通りだった。<br />
玄関から見下ろす「スナックお登勢」前の道路。子供たちは寝起きのいでたちに半纏をまとっただけの姿でひたむきに雪遊びに興じている。<br />
手袋をしない裸の手は指先が見事に真っ赤だ。既に感覚は麻痺しているのだろう。<br />
水仕事をしていると冷えて手が荒れることに文句を言い、湯沸かし器をねだったのは新八だ。自ら冷やしてるのはおめーじゃねーか。<br />
<br />
溜息を吐く間もなく銀時は掠れた声を張り上げた。<br />
「てめーら、何っちゅー格好で表出てんだっっ！！！」<br />
<br />
響き渡る銀時の声にびくりと体を震わせて、二人と一匹は同時に銀時を見上げた。<br />
そしてぱっと瞳を輝かせる。<br />
<br />
「銀さぁ～ん！見てくださいっ！すごい積もりましたよっ雪！雪ですっ！！」<br />
「銀ちゃん！見てよコレ真っ白アル！！ふわふわ！！」<br />
「わん！！」<br />
銀時の登場に先刻よりも浮かれた声が上がった。<br />
<br />
定春の前には巨大な、でこぼこの雪玉。恐らく鼻先で転がして嵩を増したのだろう。<br />
神楽の手には泥だらけの雪の塊。地面の雪を手当たり次第かき集めたようだ。<br />
新八の前には不恰好な雪だるま。定春の作った雪玉を土台にして、神楽の作った雪の塊を頭にしたものだ。でこぼこだが泥は見当たらない。外側の泥を隠すように、比較的汚れのない雪で不器用に形を整えたのだろう。<br />
彼らの傍らに止まっている原付きに視線を移す。シートに積もっていたはずの雪は丁度半分、取り払われていた。布団を畳むのは忘れても、少年の几帳面さは失われていなかったようだ。きれいに積もった形を出来るだけ損なわないように、シートに対して垂直に取り払われた雪。<br />
撫でるように整形されたつるつるの表面。それでも全体のでこぼこを被い尽くすことは出来ていない。<br />
二人と一匹の力作、歪な雪だるま。<br />
<br />
こいつらは俺が居ないと雪だるま一つまともに作れないのか。<br />
<br />
銀時が積もった雪に心を弾ませて共にはしゃぎ回ることを信じて疑わない三対の瞳。きらきらとこもる期待は眩しすぎる。<br />
その視線から逃れるように銀時は俯いて、ここでようやく外気にぶるりと身を震わせた。<br />
あの眼差しに晒されたら自分はどうしようもなく居たたまれない、くすぐったいようなむず痒い気持ちになってしまう。肺の辺りからじわじわと暖かな液体が湧き出るような感覚に見舞われる。<br />
<br />
今すぐ階段を駆け下りて、はしゃぐ子供たちを抱き上げて頬ずりして腕の中に閉じ込めてしまいたい。<br />
冷え切っているであろう子供たちの体に自分の体温を分けてやるのだ。<br />
<br />
―かわいい愛しい嬉しい幸せだ！<br />
<br />
きゅうと胸を満たす感情を抑えこんで銀時は喉を振り絞った。<br />
<br />
「そんな格好で外に出たら風邪引くぞコノヤロー！」<br />
緩みそうになる口元を引き締めて出来るだけ怒ったような声を出す。<br />
何を怒られているのか解らない、という思いそのままにきょとんと目を丸くして、揃って首を傾ける二人と一匹にますます愛しさが募ってしまった。<br />
<br />
この様子では何を言っても無駄だろう。寒さのせいか騒いだせいか、頬を上気させた子供たちの興奮を鎮めるのは不可能だ。<br />
何より、ひたすら楽しそうな笑顔に水を差したくはなかった。<br />
彼らのくるくると喜びはしゃぎ回る姿は、自分には勿体ないほどの幸福を運んでくれるのだ。<br />
<br />
子供たちに盛大な溜息を見せ付けて、銀時は室内に戻っていった。<br />
<br />
和室まで駆け足で引き返し、敷きっぱなしの布団を跨いで衣類の仕舞われている箪笥をひっくり返す。<br />
後で新八がぷりぷりと怒りながら片付けるだろう。<br />
<br />
確かここにあったような&hellip;&hellip;<br />
ごぞごぞと整頓されていた衣類を掻き分ける。<br />
目当ての物を探し当てた。<br />
<br />
急ぎ再び玄関へ向かう。<br />
<br />
「おらぁ！ガキども！！風邪引くなよ！！」<br />
<br />
マフラーに毛糸の帽子、耳あて。手袋は見当たらなかったから代わりの軍手を子供たちに投げつけた。<br />
<br />
「あっ！ありがとうございます銀さんっ！」<br />
「銀ちゃんにしては気が利くネ！」<br />
「わん！」<br />
上がる喝采を背にまた室内に戻る。<br />
今度は浴室へ向かい風呂を沸かす。いつ冷え切って凍えた体が戻ってきてもすぐに暖めてやることができるように、熱めに沸かす。<br />
台所へ向かい、コンロに火をつけた。朝炊き上がるようにタイマーがセットされていたのだろう炊飯器は保温状態のまま放置されている。蓋を開けてしゃもじでかき混ぜる。<br />
<br />
まったく、今日の朝飯の当番は神楽じゃねーか。何で俺が&hellip;&hellip;。<br />
緩む口元でぶつぶつと文句を言いながら、炊き立ての白米の匂いを乗せた蒸気を顔面で受け止めた。<br />
<br />
手早く食べられて、それでも体はしっかり温まるように、雑炊の下ごしらえを整えたところで銀時は己もマフラーを首に巻きつけ手に軍手をはめて、外に飛び出した。<br />
<br />
―俺は大人として、子供たちに正しい雪だるまの作り方をレクチャーしなければならない。<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
「朝っぱらからやかましいんだよガキどもがぁっ！！！」<br />
ほかほか湯気をたてた四つの肉まんを手に、階下の住人の怒声がかぶき町に響き渡ったのは三十分後のことだった。<br />
<br />
<br />
<br />
<hr />
<br />
<br />
<br />
近所の子供たちが僅かな雪で小さなかまくらを作り上げていたのに感動しました。<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />]]></content:encoded>
    <dc:subject>万事屋</dc:subject>
    <dc:date>2011-02-12T02:28:34+09:00</dc:date>
    <dc:creator>juun</dc:creator>
    <dc:publisher>NINJA BLOG</dc:publisher>
    <dc:rights>juun</dc:rights>
  </item>
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    <title>日記です。</title>
    <description>


一昨日、洗濯をしました。
比較的家事に関してはずぼらな私にしてはまめなことに、冬でも三日に一回は洗濯機を回しています。
夏はもう少し頻繁になります。洗濯が好きなのです。
掃除はあまりしませんが、汚れた衣類を溜めることは滅多にありません。

今どきの住宅は室内に洗濯機を置く場所が...</description>
    <content:encoded><![CDATA[<br />
<br />
<br />
一昨日、洗濯をしました。<br />
比較的家事に関してはずぼらな私にしてはまめなことに、冬でも三日に一回は洗濯機を回しています。<br />
夏はもう少し頻繁になります。洗濯が好きなのです。<br />
掃除はあまりしませんが、汚れた衣類を溜めることは滅多にありません。<br />
<br />
今どきの住宅は室内に洗濯機を置く場所があるのが普通ですが、我が家は屋外のベランダにしかありません。なぜなら今どきの住宅ではないからです。<br />
<br />
洗濯機の奏でるがたんごとんに耳を傾け、一回目の濯ぎが終わるタイミングを見計らって柔軟剤を投入するのが我が流派。二回目の濯ぎが始まる前に短い脱水があります。理想としては二回目の濯ぎの入水中にれのあを入れたいものですが、そうすると短い脱水の間ずっとそわそわしてしまいます。<br />
<br />
一回目の濯ぎの排水音が聞こえたのでいそいそとベランダに続く扉を開けました。<br />
従順なしもべのように定められた洗濯コースを文句一つ言わずにこなす洗濯機の姿は日常的過ぎて、この扉の先にそれ以外の光景など思い浮かびようがありません。<br />
しかしその固定観念を打ち破り、ベランダはいくつもの小さな噴水によって水浸しにされていました。<br />
おそらく三～四日前の急激な寒気によって、ただでさえ五年以上酷使し続けて老朽化したホースが一気に劣化したのではないでしょうか。<br />
<br />
まさに箱庭。<br />
一畳ほどのスペースにミニチュアスプリンクラーまでついているという、精巧に作られた模型のようです。もちろん芝生なんて生えてないけど。<br />
<br />
小さいながらもなかなか勢いのある噴水が、私のささやかな植木鉢菜園にかかっていないか心配です。<br />
洗剤の溶け込んだ洗濯排水は農薬としてリサイクルすべきではありません。<br />
植木鉢を非難させて、とりあえずはいつも通りに洗濯を終えました。<br />
予想外のアクシデントの副産物として理想通りのタイミングでれのあを投入することができましたが、喜びは感じませんでした。<br />
<br />
そして昨日、粗方水気の飛んだベランダでホースの補修作業を執り行う予定でした。<br />
劣化してひび割れた部分にビニールテープをぐるぐる巻きにしておけば暫くは平穏な洗濯ライフを過ごせるはずです。ホースの円周が半分以上裂けている箇所もありました。<br />
そこから覗いた未知の世界の様子をお知らせします。<br />
<br />
<br />
<br /><br /><a href="http://uun.side-story.net/%E6%9C%AA%E9%81%B8%E6%8A%9E/%E6%97%A5%E8%A8%98%E3%81%A7%E3%81%99%E3%80%82" target="_blank">ホース内部汚い注意</a>]]></content:encoded>
    <dc:subject>未選択</dc:subject>
    <dc:date>2011-02-05T19:01:11+09:00</dc:date>
    <dc:creator>juun</dc:creator>
    <dc:publisher>NINJA BLOG</dc:publisher>
    <dc:rights>juun</dc:rights>
  </item>
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    <link>http://uun.side-story.net/%E9%9B%B0%E5%9B%B2%E6%B0%97/%E9%A3%9B%E3%81%B0%E3%81%95%E3%82%8C%E3%81%AA%E3%81%84%E3%81%A7</link>
    <title>飛ばされないで</title>
    <description> 
 
銀新 
気持ちエロ注意のつもり 
雰囲気 
   つづきはこちら </description>
    <content:encoded><![CDATA[<br />
<br />
銀新<br />
気持ちエロ注意のつもり<br />
雰囲気<br />
<br /><br /><a href="http://uun.side-story.net/%E9%9B%B0%E5%9B%B2%E6%B0%97/%E9%A3%9B%E3%81%B0%E3%81%95%E3%82%8C%E3%81%AA%E3%81%84%E3%81%A7" target="_blank">つづきはこちら</a>]]></content:encoded>
    <dc:subject>雰囲気</dc:subject>
    <dc:date>2011-01-21T23:38:15+09:00</dc:date>
    <dc:creator>juun</dc:creator>
    <dc:publisher>NINJA BLOG</dc:publisher>
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    <link>http://uun.side-story.net/%E9%8A%80%E6%96%B0/%E8%83%8C%E4%BC%B8%E3%81%B3</link>
    <title>背伸び</title>
    <description>



ほんの少しで良い。
周囲が気付くか気付かないかの瀬戸際。　本当に少しだけ、　背伸びしてくれないかなァ。
一センチ、　一ミリでも、　お前が近づいてくれるとそれだけで俺は空だって飛べる。

身長差に不満があるわけではない。
十一センチ差。　同性の連れ添いにしては開いた距離に愛し...</description>
    <content:encoded><![CDATA[<br />
<br />
<br />
<br />
ほんの少しで良い。<br />
周囲が気付くか気付かないかの瀬戸際。　本当に少しだけ、　背伸びしてくれないかなァ。<br />
一センチ、　一ミリでも、　お前が近づいてくれるとそれだけで俺は空だって飛べる。<br />
<br />
身長差に不満があるわけではない。<br />
十一センチ差。　同性の連れ添いにしては開いた距離に愛しささえ募る。<br />
見上げるように首を傾け、　上目遣いになる瞳が好ましい。　年頃の平均身長に僅かに足りていないところがいかにも新八だ。<br />
俺が求めるのは、　「少しでも銀さんに近づきたい」　なんて健気なことを考えてばれないようにそっと、　つま先に力を込めるいじらしさ。<br />
<br />
隣を歩く眼鏡をじっと見下ろす。<br />
人情に聡いお前なら、　きっと俺の考えてることが判るはずだ。　念を送るようにじっとり見つめた。<br />
<br />
「何じろじろ見てるんですか？　お菓子なら買いませんよ。　誰かさんが仕事しないから、　余分なもの買う余裕なんてないんです！」<br />
<br />
怒られた。<br />
まぁな、　視線だけで俺の考えが解るようならこいつエスパーだもんな。<br />
そんなの怖いから。　普段考えているやらしいこと筒抜けだったら困るし。<br />
<br />
仕方なく、　俺が新八に少しでも近づけるように少し屈んで歩いてみた。<br />
きっと普段より近くにある俺の顔を妙に意識して、　赤く染まった顔を隠すように俯いて、　それでもチラチラと盗み見るように目線だけで俺の様子を伺うはずだ。<br />
なんて愛くるしいんだろう。<br />
<br />
「ちょっと銀さん、　姿勢悪いですよみっともない！　しゃきっとしてくださいよ、　アンタこれ以上だらしなくなるつもりですか？」<br />
<br />
怒られた。<br />
男の乙女心をこいつは全くわかっていない。<br />
そんな察しが悪いところもやっぱり新八らしくて可愛いなァなんて思った。<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />]]></content:encoded>
    <dc:subject>銀新</dc:subject>
    <dc:date>2011-01-13T21:27:45+09:00</dc:date>
    <dc:creator>juun</dc:creator>
    <dc:publisher>NINJA BLOG</dc:publisher>
    <dc:rights>juun</dc:rights>
  </item>
  <item rdf:about="http://uun.side-story.net/%E4%B8%87%E4%BA%8B%E5%B1%8B/%E4%BB%8A%E5%B9%B4%E3%82%82%E3%81%BE%E3%82%8B%E3%81%A7%E3%83%80%E3%83%A1%E3%81%AA%E4%BF%BA%E3%81%9F%E3%81%A1">
    <link>http://uun.side-story.net/%E4%B8%87%E4%BA%8B%E5%B1%8B/%E4%BB%8A%E5%B9%B4%E3%82%82%E3%81%BE%E3%82%8B%E3%81%A7%E3%83%80%E3%83%A1%E3%81%AA%E4%BF%BA%E3%81%9F%E3%81%A1</link>
    <title>今年もまるでダメな俺たち</title>
    <description>


万事屋





正月は苦手だ。

皆が皆、　新たな一年に向けた抱負とやらを掲げ、　そんなもの一月も経てば忘れてしまうのだろうに、　それでも　「今年こそは！」　なんて鼻息荒く、　決意に目を輝かせている。
新八も、　神楽も。

俺はそんな二人を見て彼らの決意が無駄にな...</description>
    <content:encoded><![CDATA[<br />
<br />
<br />
万事屋<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
正月は苦手だ。<br />
<br />
皆が皆、　新たな一年に向けた抱負とやらを掲げ、　そんなもの一月も経てば忘れてしまうのだろうに、　それでも　「今年こそは！」　なんて鼻息荒く、　決意に目を輝かせている。<br />
新八も、　神楽も。<br />
<br />
俺はそんな二人を見て彼らの決意が無駄になることを祈っているダメな大人だ。<br />
<br />
だって日々めまぐるしく成長する二人にただでさえこの身はすくむ。　それなのに、　目標なんて持ってそれに見合う努力を続けて加速した成長速度では、　あっという間に俺の手を離れる日が来て、　個々の人生を歩み出すに決まってる。<br />
<br />
<br />
なぁ頼むから前ばっかり向いてないで、　たまには後ろを振り返ってみろよ。<br />
余裕綽々の顔して胸の内ではみっともなくあがいているダメな大人を置いていかないでくれよ。<br />
<br />
<br />
いくらダメな大人でも新八と神楽の成長を阻害する気持ちは毛頭ない。<br />
二人の歩みを一番間近で眺めるのは俺だ。　自分でも呆れるほどの独占欲。<br />
この子供たちは俺の傍でぬくぬくと大きくなる。　本人さえ気付かないような、　去年と今年、　先月と今月、　先週と今週、　昨日と今日の差異を、　誰よりも早く見つけてやるのだ。<br />
そのことに堪えがたい喜びが湧き上がる。<br />
ただ、　ほんの少しだけ歩幅を緩めて欲しいだけだ。<br />
<br />
成熟した二人が真っ先に別れを告げるのは、　きっと俺だから。<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
いつの日か、　幾分か背が伸びて、　それでも相変わらず駄眼鏡な新八がいつものように掃除でもしながら、　少し畏まって告げる。<br />
「道場の復興の目処が立ったんです。　これからは恒道館道場当主として、　一層剣術に励んでいくつもりです。　今まで、　本当にありがとうございました。」<br />
改まってアンタにこうやってお礼を言うのは何だか恥ずかしいですね、　なんて寂しそうに笑う顔に少年だった頃の面影を探している自分に気付いたとき、　俺は新八がもう子供ではなくなってしまったのだと理解する。<br />
<br />
押入れにすっぽり収まってしまう小さな神楽は、　果てしなく広大な宇宙を多分父親と一緒に駆け回る。<br />
こいつにかかれば宇宙だって窮屈だろう。　それくらい、　のびのびと。<br />
「じゃぁ、　ちょっくら行ってくるアルよ～。　今まで世話になったナ。」<br />
新八とは違いあまりにもあっけらかんとした顔で軽い言葉を残して。<br />
明るい笑い声は幼さを残したままで心配ばかりが募るが、　それでもあいつなら大丈夫だろうという確信を持ち、　黙って見送る。<br />
<br />
手のかかる子供たちはそれぞれに己の道を歩むのだろう。　俺を残して。<br />
大切な宝物には輝かしい未来を。　一寸の狂いもなく正解だ。　決して遠い未来じゃない。<br />
きっと、　祝福できるはずだ。<br />
<br />
そして俺は二人の残した痕跡、　例えば新八が掃除機をぶつけたときにできた柱の傷や、　神楽が乱暴に開け閉めしたことで立て付けの悪くなった襖なんかを目にする度に万事屋に木霊するかつては確かに傍にあった二人の笑い声に包まれる。<br />
その瞬間から始まるのは、　長過ぎる余生。<br />
色とりどりの思い出を一つ一つ手にとって懐かしんでいる間に終わりが来るはずだ。<br />
<br />
俺の人生は、　こいつらと過ごした時間そのものであって欲しい。<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
「僕、　今年こそは銀さんの糖尿を治して見せます！」<br />
「私もネ！　今年こそ銀ちゃんの足臭いのフローラルにしてみせるアル！」<br />
<br />
「&hellip;&hellip;。　お前ら、　自分の抱負は自分の力でなんとかしなさい。」<br />
告げられた二人の抱負はどちらも銀時に委ねられたものだった。<br />
輝く二対の瞳はまっすぐに、　淀んだ一対の瞳に向けられる。<br />
<div>&nbsp;</div>
<div>銀さんの抱負は何ですか？<br />
銀ちゃんは抱負決めたアルか？</div>
<div style="text-align: left;"><br />
毎年肥大化する望みは年々確固たる形状を築いてきた。<br />
<br />
</div>
<div style="text-align: center;">今年も三人と一匹で笑いあいたいな<br />
少しでも長くこいつらと過ごせたらな<br />
いっそのことずっと一緒に居たいな</div>
<div style="text-align: left;"><br />
<br />
叶えること決しては許されない願いは祈ることすら罪だ。　与えられた果報に満足できず、　もっと、　もっとと求めてしまう。<br />
そうさせているのは紛れもなくこいつらだ。<br />
俺の心中などまるで無視して更に欲を煽るようなことをしてのける。<br />
二人の言葉は当たり前のように今年も俺の傍に居ることを示していて、　もしかするとこれが毎年続いてくれるのではないかなんて期待を抱かせる。　そんなはずないのに、　そうであって欲しいと思ってしまう。<br />
その期待はやがて来る別れをひたすら悲しく演出するものでしかない。<br />
それでも俺は元凶たる二人の視線から目を背けられずにいる。　だって心地よすぎるのだ。<br />
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「俺は新八のアイドルオタク卒業させて、　神楽の大食い止めて、　定春の噛み癖を直す。」<br />
胸に仕舞い込んだ、　幼い二人には重過ぎる願いを悟られないように軽口で返した。<br />
図らずとも　「今年も一緒に居る」　ことを表した言葉になってしまったが、　これくらいは許されるだろう。<br />
心外だと訴える不満顔二つと、　後ろからがぶりと噛み付かれた痛みが愛おしい。　&hellip;&hellip;マゾっ気があるわけじゃねーけど。<br />
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「お前らの抱負だって似たようなもんだろ、　俺は糖尿でもねーし足臭くもねーよ」<br />
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誰からともなく繋がれた手は俺の願いを肯定してくれているようで、　どうしてこんなにも幸せなんだろうなんて浮かれて、　口を滑らせたくなる。<br />
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</div>
<div style="text-align: center;">俺の、　家族になってくれないかな<br />
&nbsp;</div>
<div style="text-align: left;"><br />
今年も膨らんだ願いが、　とっくに叶えられていることに銀時が気付くことはなかった。<br />
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&nbsp;</div><br /><a href="http://uun.side-story.net/%E4%B8%87%E4%BA%8B%E5%B1%8B/%E4%BB%8A%E5%B9%B4%E3%82%82%E3%81%BE%E3%82%8B%E3%81%A7%E3%83%80%E3%83%A1%E3%81%AA%E4%BF%BA%E3%81%9F%E3%81%A1" target="_blank">新八・神楽・定春</a>]]></content:encoded>
    <dc:subject>万事屋</dc:subject>
    <dc:date>2011-01-08T00:11:25+09:00</dc:date>
    <dc:creator>juun</dc:creator>
    <dc:publisher>NINJA BLOG</dc:publisher>
    <dc:rights>juun</dc:rights>
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  <item rdf:about="http://uun.side-story.net/%E9%8A%80%E6%96%B0%EF%BC%88%E7%9F%AD%EF%BC%89/%E5%AE%A3%E8%AA%93">
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    <title>宣誓</title>
    <description>



「宣誓っ！
&amp;amp;hellip;&amp;amp;hellip;俺は、　何があってもお前より一分、　一秒でも長く生きることをここに、　誓いますっ！」

これまでの短くはないが長いとも言えない半生、　銀時はあまりに多くのものを失い過ぎた。
仲間だとか絆だとか、　矜持だとか&amp;amp;hellip;&amp;amp;hell...</description>
    <content:encoded><![CDATA[<br />
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「宣誓っ！<br />
&hellip;&hellip;俺は、　何があってもお前より一分、　一秒でも長く生きることをここに、　誓いますっ！」<br />
<br />
これまでの短くはないが長いとも言えない半生、　銀時はあまりに多くのものを失い過ぎた。<br />
仲間だとか絆だとか、　矜持だとか&hellip;&hellip;　そんな青臭い、　それでもきっと必要だったものたち。<br />
<br />
新八がこれからの生で失うもの。<br />
それを少しでも僅かなものにするためならどんなことでもしてのける覚悟があった。<br />
何よりも愛しいから。<br />
例え、　己が新八を失っても。<br />
<br />
だから、　誓ってみた。<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
「&hellip;&hellip;奇遇ですね、　僕もアンタより先に死ぬ気はありませんから。　安心して僕より先に死んでくださいね。」<br />
<br />
幼いうちに大切な人を失った新八もまた、　考えは同じだった。<br />
記憶には残せなかった、　それでも確かに与えられていたはずの愛情。　平穏や団欒。　いくつかはきっと、　取り戻せた。　愛しきものによって。<br />
<br />
だから、　銀時には何一つ失って欲しくはない。 だって何よりも大切なのだ。<br />
例え、　己が銀時を失っても。<br />
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<br />
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<br />
失っては取り戻した。　互いの空虚を埋めあっては共有した。　生まれたものを育んだ。<br />
二人で築いた心は強大で、　同等。<br />
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<br />
<br />
<br />
仕方なく、　互いを守りあって生きることを二人で誓った。<br />
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<hr />
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明けましておめでとうございます。<br />
本年もよろしくお願いします。<br />
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<br />]]></content:encoded>
    <dc:subject>銀新（短）</dc:subject>
    <dc:date>2011-01-07T21:22:06+09:00</dc:date>
    <dc:creator>juun</dc:creator>
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