俺が生まれて初めて、 全てを投げ打ってでも手に入れたいと思ったのは、 ただの地味な駄眼鏡だった。
決死の思いで手に入れたのは、 やはりただの駄眼鏡だった。
いつの間にか何より大切になってしまっていた駄眼鏡だった。
こいつだけは失うわけにはいかない。
どうしたらあいつを手放さずに済むんだ。
―誰も答えてはくれなかった。
欲しいと思ったもの、 大切だと思ったもの。
それらの大部分は奪われてきた。 心無い人たちに、 僕を取り巻く環境に、 己の無力に。
残ったものはもう何一つ手放したくない。 それでもきっと時が来たらどれも僕の傍から発っていくものばかりだった。
だけど、 どうかこの人だけは奪わないでください。
―誰に祈るでもなくただ、 願った。
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